今や書店に行けばTOEIC向けの参考書がずらりと並んでいます。
英語学習産業でTOEICの占める割合というものは非常に大きいことが実感できます。
しかし、それだけ参考書が多いとどの参考書で勉強すればいいか悩んでしまいますよね。
参考書を選んでいる時間はTOEICのスコアアップに全くつながらないばかりか、時間をかけて選んだという謎(?)の達成感により、買うだけ買って勉強しない可能性もあります。
このブログでは公式問題集を軸にした勉強法を紹介していますが、今回は特にリスニング対策で公式問題集が優れている理由を見ていきます。
リスニング対策では公式問題集を使うべき3つの理由
公式問題集を選択する理由①・・・最新の傾向に対応している
2016年5月に出題内容の改訂が公式にアナウンスされ、いわゆる「新形式」の試験へと移行しました。
しかし、たとえ問題形式が同じであってもTOEICは3、4年で出題の「傾向」に変化が見られます。
例えば、PART7ではパッセージの文量が増加しています。新形式のトリプルパッセージのことを言っているのではなく、シングルパッセージ同士を比較してもやはり文量は増加傾向にあります。
スコアアップのためにはこうした「傾向」を踏まえて対策を行わなければなりませんが、公式問題集はこの点で有利です。
直近で出されている公式問題集の出版日を見てみましょう。
2017年2月 公式TOEIC Listening & Reading 問題集2
2016年10月 公式TOEIC Listening & Reading 問題集1
2016年 2月 TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編
2014年11月 TOEICテスト 新公式問題集 Vol.6
2012年 6月 TOEICテスト 新公式問題集 Vol.5
2009年 8月 TOEICテスト 新公式問題集 Vol.4
直近は新形式移行期ということでたて続けに出版されていますが、公式問題集は大体2、3年おきに新しいものが発行されています。
したがって、自分が勉強を開始する際に1番新しい公式問題集を選択しておけば、最新の傾向に合った問題で対策が取れると考えることができます。
「他の出版社のものでも、出版日が新しいものであれば傾向を踏まえている」と考える方もいると思いますが、事前にテスト問題が流出することがなければ、他の出版社は実際にTOEICを受験してから参考書を作成することになります。
つまり傾向が変わった際には変わった回のテストを受験後に参考書の作成がスタートされるため、どうしても対応が遅くなります。
その点公式問題集はテストを作成している団体が作っているため、どの参考書よりも先に新傾向の問題に対応することができます。
ず、ずるい・・・w
公式問題集を選択する理由②・・・問題の質がいい
常に最新の傾向に対応しているということは、当然問題の質がいいことになります。
ただ、ここで私が主張したいのは、むしろ他の出版社から出されている参考書の質が低いということです。
他の出版社から出されている参考書もたしかに形式はTOEICの本番と同じです。PART1は写真を見て答える問題ですし、PART3は対話、PART4はトークです。
しかし、やはり本物のTOEIC公開テストとは違います。
例えば本番のPART2は最近難化しており、素直な問題が減っています。素直な問題とは、
「電車で行きますか、バスで行きますか?」→「電車で行きます。」
このような問題です。素直でない問題とは
「電車で行きますか、バスで行きますか?」→「今日は妻が送ってくれます」
最近のPART2の問題ではこれが正答となるケースが増えています。
こういう傾向を踏まえていない問題集が多すぎると感じます。PART2の傾向が変わってきているのはTOEIC愛好家の中では常識ですが、出版社はいつの問題をもとに参考書を作っているのでしょうか?
また、PART3、PART4では1つの文章について設問が3問ありますが、本番では基本的に正解の根拠も文章の中で設問順に出てきます。
どういうことかというと、正答の根拠が設問1は文章の前半で、設問2は文章の中盤で、設問3は文章の後半で、といった感じに順番で出てくるということです。
しかし、雑な参考書では設問1の情報は文章の中盤、設問2は文章の前半というような逆転がしばしば見られます。
たしかにそのほうが難易度は高いですが、本番で出ない傾向を対策しても仕方ありません。
出版社さん、本当にTOEICの試験を解いていますか?問題形式だけマネしても評価されませんからね。
公式問題集を選択する理由③・・・ナレーターが本番と一緒
公式問題集で勉強する1番のメリットはこれでしょう。
「たかがナレーターごときで」と思う方もいるかもしれませんが、聞きなれたナレーターとそうでないナレーターでは聞き取りやすさが全く違います。
特にTOEICにはクセの強いナレーターが登場します。
受験者から評判が悪い(?)のはイギリス英語のおばさんとオーストラリア英語の男性です。
イギリスおばさんはゆっくり話してくれるため私的には聞き取りやすいですけどね。
しかしオーストラリア男性は私も大の苦手です。
そもそも我々は学校教育でアメリカ英語中心に学習してきました。英語自体はイギリス発祥なのでしょうが、我々にとってはイギリス英語は方言であり、やはり聞き取りにくさを感じます。オーストラリアはイギリス英語のなまりをさらに強くした感じです。
イギリス英語とアメリカ英語の発音の違いとして有名なジョークがあります。
“I will go to hospital today” 今日病院に行きます
この文章がイギリス英語だと、
“I will go to hospital to die” 病院に死にに行きます
と聞こえます。haha
面白いかどうかは別としてアメリカでもネタにされるぐらい聞き取りにくいのです。
私は苦手なオーストラリア男性の英語だと、スクリプトを見ながらでも聞き取れないことがあります。
本番になって「何言ってるかわからない」と焦ることがないように、公式問題集で事前に慣れておきましょう。
公式問題集の解説には”M-Cn”、”W-Am”(それぞれカナダ人男性、アメリカ人女性)とナレーターの記載がありますので参考にしましょう。
個人的な意見ですが、将来的にはインド人やシンガポール人の英語も登場してくると思います。非常に聞き取りにくいですよ。。
登場する前に高得点を確保しておくのがいいと思いますw
最後に(一応)公式問題集のデメリット
値段が高い、問題収録数が少ない
コスパ・・・( ^ω^)
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