TOEICでは申し込み時に受験地(都市)を指定しますが、受験会場を選ぶことはできません。
受験会場の当たりハズレというと自宅からのアクセスを考えてしまうかもしれませんが、実は音響設備の当たりハズレのほうが影響が大きいです。
劣悪な音響設備の会場では、英語力が高い方でもリスニングに苦戦します。
こちらは私もお世話になった「TOEIC千本ノック」シリーズの著者として有名な中村澄子さんのツイートです。
3月公開テスト。松山で受験。初使用の大教室、建物の構造に問題、超古いラジカセを目いっぱいの音量。音が響き12年受験歴の中で最悪の環境。ネイテイブと問題なく仕事できる私がパート2が聞けない状況に。それでもL495がL485になっただけ。偶然パート2消去法が有効だと実証した事になった
— 中村澄子 (@sumirejuku) April 10, 2015
彼女はTOEIC講師も務めているので解答テクニックで補えたようですが、このように会場のスピーカーはリスニングに大きな影響を与えます。
しかし、もう1度言いますが、受験会場は選べません。
今回は、はずれ会場の特徴と、劣悪な音響設備でも実力が発揮できるような準備の仕方について紹介します。
音響設備が悪い会場=はずれ会場の特徴
一般的に、古い大学の大講堂のような部屋が音響設備が悪いと言われます。
受験票が郵送されてきたときに受験会場が大学だったなら、少し覚悟しておきましょう。
悪いことを想定しておくと本番での動揺を抑えることができます。
大きな部屋
大きな部屋は音が反響しやすいです。
また、受験者が多いため、他の受験者の立てる音などの雑音も大きいです。
ただし、単純に音が小さくて聞き取りにくい場合は、試験官に言いましょう。
試験前に音声確認テストがあります。
恥ずかしがらずに手を上げて、スピーカーのボリュームを上げてもらいましょう。
スピーカーが特定の場所にしかない
会場の前方にしかスピーカーがついていない場合があります。
当然、前の席に座るのと後ろの席に座るのでは、聞き取りやすさが異なります。
逆に、天井にいくつもスピーカーがついているような会場の場合は、どの席でも同じように聞こえるため、当たりと言えます。
空調がうるさい
空調も意外と雑音になります。
しかし、これは会場入りした段階でわかります。
試験が始まる前に試験官に相談しましょう。
リスニングの時間だけ空調を調整してくれる場合が多いです。
劣悪なスピーカーを意識してリスニングの勉強ではイヤホンを使わない
では、そうした劣悪な音響設備の会場に当たったらどうすればいいのでしょうか?
TOEIC側では会場の違いによる得点調整など絶対行いません。
劣悪な環境でも実力を発揮できるようにするしかないのです。
音響設備への対策はただ1つ、普段から質の悪いスピーカーに慣れることです。
リスニングをイヤホンで聞かない
私も最初はイヤホンでリスニングの勉強をしていましたが、イヤホンで聞くのとスピーカーで聞くのでは全く感覚が異なります。
外部からの雑音をシャットダウンしてしまうイヤホンのクリアな音声に慣れるのは危険です。
TOEICの本番環境に慣れるには、イヤホンを使わないことが一番効果が高いです。
わざと質の悪いスピーカーで勉強する
私の場合は、安いノートパソコンのスピーカーを使用しました。
それを、部屋の中で自分からできるだけ離れたところに置いて、リスニングの音声を流すようにしました。
音割れするのでイライラしますが、本番もこれと大差ない環境です。
慣れましょう。
劣悪な音響設備でのリスニングの勉強は実践で役立つ
TOEICで実力を発揮するために、悪い音響設備に慣れるべきという話をしてきましたが、この「劣悪な環境」は実生活では「普通の環境」です。
私は仕事で英語を使いますが、英語を使うのは海外とのやり取りの場面になります。
したがって、対面して話すのではなく、電話で会話することが多いです。
海外電話は音質がかなり悪いです。
恥ずかしながら私は、左耳に受話器を当て、右耳に指を突っ込んで、電話の音声に集中しないと聞き取れません。
また、電話と言っても電話会議のときもあります。
会議室でスピーカーフォンを皆で取り囲むのですが、このときは音割れまで加わるので、もはや日本語でも聞き取りにくいレベルです。
私も最初はイヤホンでリスニングの勉強していましたが、そんな恵まれた環境で英語を聞く場面は、実践では多くありません。
みなさんもTOEICがゴールではないと思います。
実践を見据えて、TOEIC会場の音響設備に文句を言うのではなく、そうした環境に慣れる勉強をしていきましょう。
本番の環境に慣れることも大切ですが、本番よりも厳しい環境での勉強も効果があります。
こちらの記事では、本番よりも早い音声を聞くトレーニングを紹介します。
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